大学教員として生きる道

著者は40歳代の都内中堅私大の准教授です。大学教員になるまでの経緯、日常の出来事などを記録します。

既存の価値観にとらわれるな!!

研究をするものにとって,オリジナリティは重要なキーワードだ.

オリジナリティとは,ウィキペディアによると独創性,独自のものと記載されて,複写、複製の対義語として紹介されている.

 

研究の重要な視点は,今まで誰も思いつかなかったこと,経験したことがないこと,つまり新規性や独創性があるかどうかが重要だ.

では独創的な研究はどの様にしたら可能になるのかは興味深いテーマだ.

この疑問に対して私は明確な答えを持っている.

 

独創的な研究を行うには独創的な発想が必要だ.

さらに独創的な発想をするためには,独創的な発想ができる環境が必要である.

 

ではその環境とは何かというと,それは人とは異なる環境に自分の身を置くということだ.発想を変えるには自分の生活環境を変える必要がある.つまり,毎日同じ電車,同じ道,同じ建物,同じ部屋,同じ人間関係の中にいてはなかなか新しい発想をすることは難しい.

したがって,研究に行き詰ったり,新しいアイデアが浮かばないときは自分の回りの環境を変えることから始める必要がある.逆にいうと環境さえ変えてしまえば,脳に新しい刺激が入り新しい発想が生まれるといえる.

 

数年前だがあるゲームメーカにて仕事で打ち合わせる機会があった.その打ち合わせ場所はゲームメーカの社内であったのだが,会議室ではなくオープンスペースで3~4階ぐらい上から人工の滝が流れていた.ともすると滝から流れる水の音で会話が聞き取りにくい程なのだが,いつもとは異なる雰囲気で打ち合わせをすることができた.

別の某大手製薬メーカを見学をした際には,広大な敷地の一角に屋根の上から野菜が育っている木がある部屋があった.

 これらは,全て新しい発想をするために環境を人工的に変化させている例だ.

 

話は変わるがノーベル賞受賞者にかなり近い位置にいる有名な研究者の講演を聞いた際に,その方は京都大学では落ちこぼれであったが米国に留学して一気に才能が開花したとおっしゃっていた.この例は環境を変えることによって,人の行動や発想が変わるということだと思う.

 

したがって,既存の価値観にとらわれることなく,思い切って新しい環境に身を投じることで化学反応が起こり,新しい発想で仕事をすることができると思う.